読み方:かくづけ
別名:格付
英語表記:credit rating
格付けとは、債券や証券、あるいは、それらの発行体である銀行や保険会社などに対して付与するランクのこと。
信用格付け機関が付与している。
債券における格付けは、債務履行が適正に行われているかどうか、また、将来的に債務履行が適正に行われるかどうかを調査し、各信用格付け機関の基準に従って「AA+」や「Baa」などの記号でランク付けされる。
外国為替相場では、各国の発行する国債(ソブリン債)への格付けがその国の為替レートに大きく影響されることが多い。
例えば、2011年1月27日にStandard&Poor’sが、日本の国債(ソブリン債)への格付けを「AA(ダブルA)」から「AA-(ダブルAマイナス)」へ引き下げた際には、米ドル/円の為替レートは1円以上の円安になっている。
なお、信用格付け機関では、格付けとともに「格付け見通し」も発表している。
主な信用格付け機関には、Standard&Poor’s(スタンダードアンドプアーズ)、Moody’s(ムーディーズ)、Fitch Ratings(フィッチレーティングス)が挙げられる。
これらは、三大信用格付け機関(三大格付け機関)として知られている。
また、日本における信用格付け機関には、格付投資情報センター(R&I)、日本格付研究所(JCR)などがある。
なお、各信用格付け機関が付与する格付けはまちまちだが、おおよそ似通った格付けであることが多い。
ちなみに、格付けには債券に対する「債券格付け」の他に、証券に対する「証券格付け」や発行体に対する「信用格付け」がある。
順位 | Standard&Poor’s | Moody’s | Fitch Ratings | 格付投資情報センター(R&I) | 日本格付研究所(JCR) |
---|---|---|---|---|---|
1 | AAA (トリプルエー) |
Aaa
(トリプルエー) |
AAA | AAA | AAA |
2 | AA+ (ダブルエープラス) |
Aa1 (ダブルエーワン) |
AA+ | AA+ | AA+ |
3 | AA (ダブルエー) |
Aa2 (ダブルエーツー) |
AA | AA | AA |
4 | AA- (ダブルエーマイナス) |
Aa3 (ダブルエースリー) |
AA- | AA- | AA- |
5 | A+ (シングルエープラス) |
A1 (エーワン) |
A+ | A+ | A+ |
6 | A (シングルエー) |
A2 (エーツー) |
A | A | A |
7 | A- (シングルエーマイナス) |
A3 (エースリー) |
A- | A- | A- |
8 | BBB+ (トリプルビープラス) |
Baa1 (ビーダブルエーワン) |
BBB+ | BBB+ | BBB+ |
9 | BBB (トリプルビー) |
Baa2 (ビーダブルエーツー) |
BBB | BBB | BBB |
10 | BBB- (トリプルビーマイナス) |
Baa3 (ビーダブルエースリー) |
BBB- | BBB- | BBB- |
11 | BB+ (ダブルビープラス) |
Ba1 (ビーエーワン) |
BB+ | BB+ | BB+ |
12 | BB (ダブルビー) |
Ba2 (ビーエーツー) |
BB | BB | BB |
13 | BB- (ダブルビーマイナス) |
Ba3 (ビーエースリー) |
BB- | BB- | BB- |
14 | B+ (シングルビープラス) |
B1 (ビーワン) |
B+ | B+ | B+ |
15 | B (シングルビー) |
B2 (ビーツー) |
B | B | B |
16 | B- (シングルビーマイナス) |
B3 (ビースリー) |
B- | B- | B- |
17 | CCC+ (トリプルシープラス) |
Caa1 (シーダブルエーワン) |
CCC+ | CCC+ | CCC (トリプルシー) |
18 | CCC (トリプルシー) |
Caa2 (シーダブルエーツー) |
CCC | CCC | CC (ダブルシー) |
19 | CCC- (トリプルシーマイナス) |
Caa3 (シーダブルエースリー) |
CCC- | CCC- | C (シングルシー) |
20 | CC (ダブルシー) |
Ca (シーエー) |
CC | CC | D (シングルディー) |
21 | C (シングルシー) |
C (シングルシー) |
C | C | |
22 | D (シングルディー) |
DDD (トリプルディー) |
D | ||
23 | DD (ダブルディー) |
||||
24 | D (シングルディー) |